エフェドリンの発見
漢方医学において、マオウは、鼻づまりに薬効があることが知られていた。エフェドリンは、長井長義先生によって、マオウから発見されたアルカロイドで、現在でも、風邪薬として使われている。
1893年長井長義は、エフェドリンを脱水酸基化し、その後、結晶化する。メタンフェタミンの誕生である。
大日本住友製薬(旧:大日本製薬)によるメタンフェタミンの商品名は「ヒロポン」。太平洋戦争前から、日本国内で一種の強壮剤のような形で利用されていた。
一般的には覚せい剤といえば、アンフェタミンをさすが、広くはメタンフェタミンを含む。そして、これらの化学式は、先日の日記のドーパミンとおなじ形をしている。
一時、芸能週刊誌をさわがせたMDMAも同様の形をした有機物である。
これらの有機化合物はすべて、大量に摂取することで、脳に障害をもたらすことが実験により証明されている。
わっかの不思議
人間が生きていくのに必要なものに有機物があります。炭素(C)を含んだ化合物のことです。生命は、糖、アミノ酸、少量のビタミンやミネラルによって成り立っています。
有機物には、なぜか「わっか」の形をしたものがあります。有名なところでは、ベンゼン環。
ブドウ糖には、鎖状構造のものと、環状構造のものが存在します。
グルコースと、D-グルコピラノースです。
エヴァンゲリオンででてきたA10神経は人間の原始的な快楽をつかさどる場所です。それをコントロールする神経伝達物質が、ドーパミンです。
ここにも「わっか」がでてきました。
人間をとりこにする物質には、「わっか」が多いんですよ。不思議なことに。その不思議を掘り下げていきたいと思います。