TanabataNikki's diary

主に技術的なことを書きます。当面は高校の化学を復習するところからはじめます。

世の中の少し不思議を探してみる

エフェドリンの発見

 漢方医学において、マオウは、鼻づまりに薬効があることが知られていた。エフェドリンは、長井長義先生によって、マオウから発見されたアルカロイドで、現在でも、風邪薬として使われている。

f:id:TanabataNikki:20140327012408p:plainエフェドリン

1893年長井長義は、エフェドリンを脱水酸基し、その後、結晶化する。メタンフェタミンの誕生である。

f:id:TanabataNikki:20140327013541p:plainメタンフェタミン

大日本住友製薬(旧:大日本製薬)によるメタンフェタミンの商品名は「ヒロポン」。太平洋戦争前から、日本国内で一種の強壮剤のような形で利用されていた。

 

一般的には覚せい剤といえば、アンフェタミンをさすが、広くはメタンフェタミンを含む。そして、これらの化学式は、先日の日記ドーパミンとおなじ形をしている。

一時、芸能週刊誌をさわがせたMDMAも同様の形をした有機物である。

 

これらの有機化合物はすべて、大量に摂取することで、脳に障害をもたらすことが実験により証明されている。

 

わっかの不思議

人間が生きていくのに必要なものに有機物があります。炭素(C)を含んだ化合物のことです。生命は、糖、アミノ酸、少量のビタミンやミネラルによって成り立っています。

 

有機物には、なぜか「わっか」の形をしたものがあります。有名なところでは、ベンゼン環。

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ブドウ糖には、鎖状構造のものと、環状構造のものが存在します。

グルコースと、D-グルコピラノースです。

 

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エヴァンゲリオンででてきたA10神経は人間の原始的な快楽をつかさどる場所です。それをコントロールする神経伝達物質が、ドーパミンです。

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ここにも「わっか」がでてきました。

人間をとりこにする物質には、「わっか」が多いんですよ。不思議なことに。その不思議を掘り下げていきたいと思います。